西山研究室では、現実世界で収集された情報に対して 人工知能 技術を用いて解析することにより、人間の意思決定 を支援するための 情報を作り出す研究 を行っています。具体的な例として、自動車やVRといったデバイスの操作者の情報(表情、視線、脈拍、脳波)から危険な状態(居眠運転・散漫運転やVR酔い)の検知を行う研究、人間の日常的な活動情報(加速度、GPS位置情報、脈拍)から行動内容を推測する研究、そして、オフィスなどで仕事中の人間の情報(表情、視線、脈拍、脳波)から疲労度や集中度を推測する研究などを機械学習・ディープラーニング・帰納論理プログラミングの技術等を援用して行っています。
本研究室では、収集された情報を人工知能技術により解析するだけでなく、情報を収集する過程も研究の一部に組み込んでいます。すなわち、各種のセンサ(深度カメラセンサ、全天球カメラセンサ、加速度センサ、脈拍センサ、脳波センサ等)から情報をリアルタイムに集める技術も習得することになります。これにより、異なるセンサ群をリアルタイムに操作する分散ネットワークシステムを構築するための通信プロトコルの開発、様々なセンサ情報を統合するセンサフュージョン、VRデバイス(HoloLens等)を使用した先進的なインターフェースの開発なども研究対象となります。
研究テーマ例
スマートデバイス・IoT機器など実環境から得られる様々な時系列データの解析及びその結果を活用したサービスシステムへの応用研究
- iPhone/Android携帯やスマートウォッチなどを用いた行動判別・支援システム
- RealSense, Kinect, Leap Motionなど深度カメラセンサから得た時系列の画像及び空間座標情報を用いた人物の動作認識や食品の鮮度判別システム
- SNSにおける皮肉文の判定, ECサイトにおける偽評価の抽出を行う自然言語処理システム
- 仮想通貨のトレンドや、OSのシステムコールシーケンスに関するパターンマイニング
複数の計算機を用いた協調型並列処理システムの設計及び活用
- Arduino, Raspberry Pi, スマートスピーカーなどのIoT機器と様々なセンサーデバイスを組み合わせたサービスシステム
- クラウドコンピューティング環境におけるインシデント発生規則の抽出 [産学連携]
- 乳牛の効果的な育成規則の抽出と活用 [産学連携]
その他、経営工学実験D(ロボット制御の実習授業)で実施したMASSHの様に、自分で問題点を発見し、その問題点を解決するための仮説生成、そして、仮説を証明するためのシステム設計・実装を研究対象にすることも可能です。